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愛ラブYOU

□ JUN(コラボ作品) □

JUN 25(あすか原作)

「美智子ー!!」
ドアが荒々しく開かれた、いや、正確には開けられようとした。
開こうとしたドアがチェーンロックにより、開かれることを拒絶した。
純子が外出したあと、沖島が施錠していたのだ。

「くそっ!くそっ!!」
卓也が力まかせに何度も開こうとしたが、
まるで嘲笑うかのようにガチャガチャと鈍い金属音を発するだけだった。

「やれやれ、もう突き止めやがったか‥‥純子の奴、裏切りやがったな。」
そう言いながらも、まるで何事もなかったように注送を続けた。

美智子は頂点に達しかけていたが、
卓也の呼び声に「女」から里中美智子へと覚醒した。
『助けて!卓也、助けて~!!』
心の中で美智子は助けを叫んだ。だが声にして発することができなかった。
卓也に救いだされることは、
沖島と繋がっているこの姿を見られてしまうということに他ならなかったからだ。
『ああ‥‥今すぐにでも助け出して欲しい‥‥でも、この姿は見られたくない‥‥』
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「沖島ー!そこにいるんだろ?頼む!開けてくれ!‥‥
俺が過去にお前に何かしたのなら謝る!お願いだ、もう俺たちを許してくれ!!」
いつしか卓也の声は涙声になっていた。

「卓也‥‥」
卓也の名を呼んだのは美智子ではなかった。
それは、美智子と体を重ねている沖島が発したのだった。
だが、沖島が発した声であるにも関わらず、その声は‥‥女性の声だった。

美智子を貫いていたベニスがみるみる萎んでゆく。
やがて芯のなくなったソレは、ツルンと美智子の中から抜けて行った。

ポツ・・・・
美智子の胸に雫が落ちる・・・
涙だ。沖島が涙を流していた。
爬虫類の顔が柔和になり、阿弥陀如来の如くやさしい顔立ちに・・・

「卓也・・・どうして・・・どうして私を捨てたの?・・・」
ベッドから降りて沖島が
持参したバッグの中からサバイバルナイフと車のキーを手にした。

「あなた・・・・・あなたは一体・・・?」
しなやかな体の動き・・・それはどこから見ても女だった。
ただ股間にぶら下がっているモノがその人物が男だと認識できた。

「さあ!!こっちへいらっしゃい!!」
美智子の腕を取り、立たせると後ろから羽交い絞めにした。
そして喉元にナイフを突きつけた。
images (11)

「きゃあー!!沖島さん!やめてください!!」
その金切り声に、沖島は2,3度頭を振ると、またあの爬虫類に目が蘇った。
「うるせえんだ!この淫乱女があ!!・・・
おい!大杉!聞こえてるんだろ?今、そっちに行ってやるよ。
これから、このお嬢ちゃんと夜のドライブだ~~!!
へへへ・・・手出しするなよ~。
俺に歯向かったら、このお嬢ちゃんの喉を切り裂くからなあ~~~!!」
その声も立ち振る舞いも先ほどと違い、元の沖島そのものだった。


ドアを開け、通路にでると卓也が今にも飛びかかろうとしたが、
美智子の喉もとのナイフに気付くと2,3歩後ずさった。
その脇を通り抜け、裸の男女はエレベーターホールへと向かった。

卓也たちは、その後ろを付かず離れず一定の距離を保ち着いてゆく。
「やめろ沖島!なぜこんな事をする!俺が何をしたって言うんだ!!」

その声に、エレベーターの呼びボタンを押した沖島が再び2,3度頭を振った。

「何をした?あなた覚えてないの?あなたは私を捨てたのよ!」
まただ、また女の声色で話しはじめた。

美智子は確信した。
そう沖島は2重人格者なのだと。

「捨てた?なにを・・・なにを言ってるんだ沖島・・・俺にはなんの事だか・・・」
卓也も混乱していた。
沖島は狂ってしまったのか?

「おきしま?ああ、私の中の男の事?
卓也、ほんとに私を覚えていないの?私よ・・・JUNよ!!」
何?沖島がJUN?
いったい何がどうしたっていうんだ?!・・・

「ほら、私たち仲良くメール交換してたじゃない。
一年後にお互い社会人になって
同期入社のメンバーにあなたの名前を見つけたときは目を疑ったわ。
でも、同姓同名かもしれない、私は、あなたにメールアドレスの交換を求めた。
そして、やはりあなただったと確信したわ。
私は、天にも登る嬉しさだった。神さまがくれた最高のプレゼントだと思ったわ。」

つまりは、沖島はJUNであり、
二人は同一人物でありながら、別人の人格を持つ二重人格者ということか。
「いや、でも。交換したアドレスはJUNのものじゃなかったじゃないか」

「当然よ。あのアドレスは沖島のものだもの」
携帯電話を二台持っていたということか‥‥

「それが突然、あなたからメル友解消の通知が来たわ・・・」
あの夜、美智子が不愉快だからメル友なんかとメール交換しないでくれと言った時だ・・・

「私は泣く泣く了承したわ。
でも、さほどショックじゃなかった。
だって会社に行けば実物のあなたに会えたんだもの・・・・
沖島の体を借りて、あなたの体にタッチもしたわ。
夢のような時間がいつも流れていた・・・
それが・・・それが・・・この女が!!!」
ナイフを持つ手に力が入り、
白い肌に真っ赤な血が滲み美智子を傷つけた。
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「待て!待て!!!
頼む、ナイフを下げてくれ!!
美智子は何も関係ないんだろ?!!!」

「関係?大有りよ!!!
今年の夏、同僚同士でキャンプに行ったときのことよ・・・
私は密かに沖島と入れ替わっていた。
そうとも知らずにあなたは私にこう言ったわ『俺、たぶん来年あたりに結婚しようと思う』って・・・
そして、この女とのツーショット写真を私に見せつけたわ!!!」
そんな・・・そんな・・・俺は親友の沖島だからこそ打ち明けたというのに・・・

「私は嫉妬に狂った!!!
そんなとき・・・私の中の沖島が復讐に手を貸すと言ってくれたわ」
そこまで話すと再び頭を2,3度ブルブルと振ると沖島に戻った。

「JUNと話をしたか?わかったろ?お前はひどい男だ!!
純情な女の気持ちを踏みにじったんだからな!!!」
踏みにじるもなにも、JUNはお前じゃないか!
俺に好きな女も持たずに一生独身でいろとでもいうのか・・・

ポ~ンという電子音と共にエレベーターが到着した。
中に乗っていた年輩のご婦人が
素っ裸の男女に気付き、きゃあ~~と悲鳴をあげ走り去った。

エレベーターに乗り込んだ2人を追い詰めて共に乗り込もうとしたが、
「来るな!来ればこの女の首を切る!!」と威嚇した。
閉まりゆく扉の隙間から
「この女は頂く!お前は一生孤独に生きろ!!!」と捨て台詞を残し、下っていった。

「追いかけるわよ!!」
純子が再びエレベーターの呼びボタンを押した。
「待ってられない!!」俺は隣接の階段を走り降りた。
「あ!待って!!」純子も慌てて後に続いた。
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Date:2016/12/06
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Thema:18禁・官能小説
Janre:アダルト

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